要点
本は一度の処理で丸ごと翻訳できます。仕上がりを左右するのは、どの形式から始めるかです。EPUBはリフロー型なので訳文は必要なだけ場所を取れますが、PDFは固定レイアウトのため、長くなった訳文を原文サイズの枠に収める必要があります。
手元にある中で最良の形式から始める
| 手元のファイル | 推奨ルート | 理由 |
|---|---|---|
| EPUB | EPUB翻訳 | テキストがリフローし、長さの変化でページが崩れない |
| テキストPDF | そのまま翻訳、または先にEPUBへ変換 | 固定レイアウトのため、長い訳文も元の枠に収める必要がある |
| スキャンPDF | 先に平坦化してから翻訳 | 隠れたOCR層が文字の二重化を招く |
| 紙の本 | 300 dpiでスキャンし、スキャンPDFとして扱う | 認識精度が以降すべての上限を決める |
本は文書とは違う壊れ方をする
- 第3章と第30章で同じ人名の訳が違っても、校正では見えず、読者にはすぐ分かる
- 柱、脚注、相互参照は数百ページで積み上がる
- ページ送りが一度ずれると、目次と実際の章が合わなくなる
- 1章だけの失敗のために全体を再実行する価値はない
第1章の前に用語を固定する
登場人物名、地名、繰り返し現れる専門用語は、最初の実行前に用語集へ登録します。300ページの本では、これが最も費用対効果の高い工程です。後から1語直すことは、全章を直すことと同じだからです。
一度で処理しきれない大きさのとき
書籍はアップロード上限を超えがちです——大きなPDFの翻訳を参照してください。ページ数ではなく章単位で分割すると、各部分が自分の文脈を保てます。読む順序も維持してください。
全文を読み直さずに訳書を確認する
- 第1章の最初のページと、最終章の最後のページ
- 会話の多いページを1つ、描写の多いページを1つ
- 目次と実際の章タイトルの突き合わせ
- 主要な固有名詞2〜3語を、読むのではなく検索して全箇所を確認
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まとめ
翻訳する権利のある本を扱うこと、EPUBがあるならEPUBから始めること、第1章の前に固有名詞と用語を固定すること。この3点は、どのモデルを選ぶかよりも仕上がりを左右します。