Belin Doc IconBelin Doc

Claude Code・Cursor で PDF を翻訳する方法:MCP サーバーの設定手順と注意点

BelinDoc Team2026/10/26

Claude Code、Cursor、Codex に文書翻訳の MCP サーバーを接続すると、チャットで依頼して PDF・Word・Excel などを元のレイアウトを保ったまま翻訳できます。設定方法、処理の流れ、利用前に確認したい制限を解説します。

この記事のポイント

  • 翻訳 MCP サーバーを Claude Code や Cursor に接続することで、自然言語の指示で PDF、Word、Excel などの文書を翻訳できます。
  • このサービスは専用ツールを呼び出して翻訳プロセスを管理し、元の表や図版、レイアウトを維持したまま訳文を生成します。
  • クライアントの仕様に合わせてリモート HTTP またはローカル stdio で接続でき、ターミナル経由でスムーズに操作可能です。
  • AI アシスタントがファイルのアップロードからジョブの送信、結果の取得までを自動的に実行します。
  • 翻訳精度はモデル選択に依存し、スキャンされた PDF を扱う際は OCR 処理の確認と訳文の確認が推奨されます。

Claude に PDF を丸ごと翻訳してもらうことはできる?

できます。Claude Code や Cursor などの MCP クライアントに、API キーを使って Belin Doc の MCP サーバーを接続し、「この PDF を日本語に翻訳して」と依頼します。AI アシスタントがファイルをアップロードして翻訳ジョブを送信し、完了後に、元のレイアウトを保った訳文ファイルのダウンロードリンクを返します。

文書をチャット欄に貼り付ける方法は、数段落なら問題なく使えます。しかし、表を含む 40 ページの契約書や、フォルダいっぱいのマニュアルでは、テキストが途中で切れたり、レイアウトが崩れたりして、結局は回答を Word に手作業で貼り戻すことになります。MCP サーバーを使う場合、翻訳は文書翻訳サービスが担い、AI アシスタントは依頼内容を読み取って各手順を実行します。

このガイドでは、サーバーの役割、接続方法、翻訳処理の流れ、利用時の注意点を順に説明します。

ターミナルのウィンドウが、表やレイアウトがそのまま残った訳文ドキュメントにつながっているイメージ


翻訳 MCP サーバーは何をするのか

MCP(Model Context Protocol)は、AI クライアントが外部ツールを呼び出すための標準的な仕組みです。Claude Code や Cursor などのクライアントは、MCP サーバーに接続するとツール一覧を読み込み、依頼に応じて使うツールを判断します。

Belin Doc の MCP サーバーは、belindoc.com の文書翻訳と動画翻訳をツールとして提供します。主な文書翻訳用のツールは次のとおりです。

ツール役割
upload_document署名付きアップロードリンクと、アップロード用のコマンドを返す
translate_document原文の言語・訳文の言語・モデルを指定して翻訳ジョブを送信する
wait_for_translationジョブの完了を待ち、進捗が変わるたびに報告する
get_document_translation_result訳文ファイルのダウンロードリンクを返す
get_model_list / get_supported_languagesアカウントで使えるモデルと対応言語を一覧表示する
get_account_status残りのクォータとプランの制限を表示する

チャットボットに翻訳を頼む場合との違いは、処理を行う場所です。クライアント側のモデルはツールを呼び出すだけで、文書そのものを書き直すわけではありません。訳文ファイルは Web 版と同じ処理パイプラインで生成されるため、表・図版・数式は元の位置に保たれます。

リモートサーバーとローカル stdio、どちらで接続するか

接続方法は 2 通りあります。どちらも同じアカウントで、同じツールを利用できます。

リモート(Streamable HTTP)。 クライアントが https://mcp.belindoc.com/api/mcp に接続し、API キーを Authorization: Bearer ヘッダーで送ります。手元のマシンにインストールするものはありません。Claude Code や Cursor のように、リモート URL とカスタムヘッダーを設定できるクライアントに向いています。

ローカル(stdio)。 クライアントが uvx belindoc-mcp で手元のマシン上にサーバーを起動し、API キーを環境変数で渡します。uv が必要です。Claude Desktop など、リモート URL やヘッダーを設定しにくいクライアントで使う代替手段です。

クライアントが対応しているなら、まずはリモート接続を使うとよいでしょう。インストールやアップデートの手間がかかりません。

Claude Code・Cursor で MCP サーバーを設定する手順

設定の流れは約 2 分の動画(英語)でも確認できます。文章での手順は動画の下にあります。

Thumbnail for Belin Doc MCP setup guide: let AI translate a whole PDF in 3 steps

Belin Doc MCP setup guide: let AI translate a whole PDF in 3 steps

ステップ1:API キーを作成する

belindoc.com にログインし、右上のアイコンメニューから「デベロッパーセンター」を開きます。キーを作成したら、すぐにコピーしてください。キー全体が表示されるのは作成時の 1 回だけで、その後はハッシュのみが保存されます。1 アカウントで作成できるキーは既定で 5 本までです。キーごとに有効期限と IP 許可リストを設定できます。

ステップ2:クライアントにサーバーを追加する

リモート接続では、クライアントの MCP 設定ファイル(Claude Code なら .mcp.json、Cursor なら .cursor/mcp.json)に次のブロックを追加し、Bearer の後ろに API キーを入力します。

{
  "mcpServers": {
    "belindoc-mcp": {
      "type": "http",
      "url": "https://mcp.belindoc.com/api/mcp",
      "headers": {
        "Authorization": "Bearer <あなたの API キー>"
      }
    }
  }
}

Claude Code でローカル接続を使う場合は、次のコマンドを実行します。

claude mcp add belindoc-mcp \
  -e BELINDOC_API_KEY=<あなたの API キー> \
  -- uvx belindoc-mcp

MCP ページには、Claude Desktop、Codex、Windsurf、VS Code 向けの設定も載っています。設定ファイルのパスやトップレベルキーはクライアントによって異なり、変更されることもあります。ブロックが読み込まれない場合は、お使いのクライアントのドキュメントを確認してください。

ステップ3:接続を確認する

まずは「今月あと何ページ残ってる?」など、クォータを消費しない質問をしてみましょう。アシスタントは get_account_status を呼び出します。残りのクォータが返ってくれば、API キーは有効で、サーバーにも接続できています。

ステップ4:翻訳を依頼する

ファイルを指定して、翻訳を依頼します。たとえば「contracts/nda.pdf をドイツ語に翻訳して」と伝えます。モデルを指定していなければ、アシスタントが使用するモデルを確認します。その後、ファイルのアップロードとジョブの送信を行い、完了するとダウンロードリンクを返します。

「この PDF を翻訳して」の裏で起きていること

処理の流れを知っておくと、うまくいかないときに原因を絞り込みやすくなります。

  1. アップロード。 upload_document が有効期限の短い署名付きリンクと、そのまま使えるアップロードコマンドを返します。アシスタントはそのコマンドを手元のマシンで実行し、ファイルを送信します。サーバーが勝手に手元のマシンからファイルを読み取ることはありません。
  2. スキャン判定。 PDF を送信する前に、サーバーがスキャン PDF かどうかを確認します。スキャン PDF は OCR で処理され、OCR したページも通常どおり翻訳ページ数にカウントされます(無料アカウントには月ごとの OCR ページ上限もあります)。各ファイルがどちらの経路で処理されたかは、アシスタントに伝えられます。
  3. 送信。 translate_document が、選んだ言語とモデルでジョブを開始します。Belin Doc の用語集の ID を渡して、固有名詞や用語の訳し方を指定することもできます。
  4. 待機。 wait_for_translation は進捗が変わるたびに結果を返すため、アシスタントが翻訳の進み具合を報告できます。
  5. ダウンロード。 get_document_translation_result が署名付きのダウンロードリンクを返します。? 以降のクエリ文字列が署名なので、リンクは受け取ったまま使ってください。

ステップ 1 でアシスタントがコマンドを実行するため、Claude Code、Codex、Cursor のエージェントのように、ターミナルを扱えるクライアントが最もスムーズに利用できます。ターミナルを使えない場合も、クォータの確認、ジョブの一覧表示、結果の取得は可能です。ただし、ローカルファイルのアップロードには、別途コマンドを実行する必要があります。

MCP が役立つ場面と、確認しておきたいこと

MCP が役立つのは、翻訳が一連の作業の一部になっている場面です。たとえば、フォルダ内の PDF をすべて翻訳する、仕様書を翻訳してバージョン間の違いをまとめる、以前に送信した複数のジョブの状況を確認する、といった使い方があります。必要な結果を一度伝えれば、アシスタントがツールを順番に呼び出します。

重要な文書に使う前に、次の点を確認してください。

  • 使用するモデルを指定する。 使えるモデルはアカウントによって異なります。契約書や技術マニュアルでは、アシスタントの判断に任せず、使うモデルを指定しましょう。文書に合うモデルの選び方は、モデル選びのガイドで解説しています。
  • スキャン PDF は OCR の報告を確認する。 スキャン PDF を OCR なしで翻訳すると、訳文は空白になります。OCR したページも翻訳ページ数にカウントされ、無料アカウントには月ごとの OCR 上限があります。アシスタントの報告を読み、各ファイルがどの経路で処理されたかを確かめてください。
  • チャットの要約ではなく、訳文ファイルを確認する。 アシスタントのメッセージで確認できるのは、ジョブが完了したことまでです。ほかの機械翻訳と同様に、ファイルを開き、固有名詞・数値・表を抜き取りで確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

MCP サーバーではどのファイル形式を翻訳できますか?

PDF、DOCX、PPTX、XLSX、TXT、EPUB に加え、PNG と JPG の画像にも対応しています。画像は 1 枚を 1 ページとして数え、必ず OCR で処理します。

MCP サーバーは Web 版とは別料金ですか?

いいえ。MCP も Web 版と同じアカウントを使い、ページ数・動画のクォータを同じモデル係数で消費します。MCP 専用の料金はありません。

Claude Desktop でも使えますか?

Claude Desktop では、ローカルの stdio 接続を利用できます。ただし、ローカルファイルのアップロードには、アシスタントによるアップロードコマンドの実行が必要です。手元のファイルを翻訳するなら、Claude Code のようにターミナルを扱えるクライアントのほうが確実です。

API キーが漏れてしまったら?

すぐにデベロッパーセンターでそのキーを無効化または削除し、新しいキーを作成してください。IP 許可リストを設定して、自分のマシンからだけ使えるように制限することもできます。

MCP で動画も翻訳できますか?

できます。同じサーバーで、動画翻訳と字幕リライトのツールも提供しています。これらのジョブはクォータを消費するため、送信前に 2 段階の確認があります。アシスタントがコストの選択肢を示し、利用者が選んでから送信されます。

MCP ではなく API を直接使いたい場合は?

自分のコードから翻訳サービスを呼び出したい場合は、API ドキュメントをご覧ください。同じ API キーで使える REST エンドポイントを解説しています。

関連記事